皆さん、スピードテストの結果が回線速度だとお思いですが実は違います。
スピードテストは遠く離れたサーバーとPC間の通信速度を表しています。回線速度はNTT等の基地局とモデム間の通信能力を表しており別物です。末尾に同じ「速度」とつき、単位も同じ「bps」なので、ちまたでは混同されています。そもそも、水道や電気のように、表現や単位を分けなかったのが間違いの元です。
水道に例えると、回線速度は水道管の太さを表し、通信速度は蛇口から出てくる水の勢いを表します。
通信用語を水道や電気に例えると
スピードテストの限界と誤解
回線の通信能力がダイヤルアップの頃のように、56kなどと低い内はスピードテストを簡易的に利用して、回線能力を確認することが出来ました。ですが、ADSLが出て回線能力が上がってくると、回線能力とは別の要因で通信速度が制限され、通信能力を一杯に利用して通信出来なくなり、スピードテストが回線能力を表さなくなっています。スピードテストサーバーは、なるべく早い通信速度が表示されるよう、条件の良い所に置かれています。それでも、光のような太い回線では通信能力が余ります。ADSLでもNTTに近ければ、50M契約で2・30Mの通信能力が確保できるので余ることがあります。
現在、回線能力を確認するのにスピードテストは不向きです。ですが、回線速度と通信速度、同じ速度と付くので誤解されたまま習慣的に利用され続けています。また、俗説が酷いので、スピードテストを速くしようと無駄な事が盛んに行われています。スピードテストが何時も出ている通信速度ではありません。普段は数メガ以下の通信速度です。日常必要のない膨大な量のデータを通信させて、その量を比較するのは無意味です。ましてや増やす必要は全くありません。
普段の通信速度は、ある方法で見る事ができます。詳しくはこちらのポイント欄で解説。
光回線 徹底節約術 - 今まで払った料金は何だったんだ _| ̄|○
別の要因はこちら。
スピードテストが遅い原因は? - 光なのに・・・の光回線部分
回線速度(能力)の正しい確認方法
光回線終端装置やADSLモデムにアクセスして確認します。
光
光は減衰が少ないので、ほぼ契約通りの回線能力が得られています。
確認するまでもありませんが、一応、解説します。
ブラウザで、IPアドレス「192.168.1.1」を入力し終端装置にアクセスします。
IDは「user」、PSは最初に入力したものになります。分からない場合は、「user」「test」「0000」「1234」「admin」「ntt」「root」「east」「west」などを試してみて下さい。
アクセス出来たら、フレッツ光のPR-200NEを例に取ると、「情報」「現在の状態」「機器状態情報」「リンク状態」「WAN」と、たどれば下の赤枠内で確認出来ます。
ネクストだと、リンク速度が1Gになっていると思いますが、上流で帯域制限をしていて上限は200Mです。
ADSL
ADSLは減衰があるので、条件により回線能力が大きく変化します。確認しないと正確な回線能力は分かりません。 特にADSL50Mでは、NTTに近いと遅延の限界以上に通信能力を得られます。この場合、光と同じでスピードテストでは確認できません。回線能力はモデムの置き方で多少変化する事があります。
住友・NEC製モデムの場合
ブラウザで、IPアドレス「192.168.0.1」を入力しモデムにアクセスします。
IDとパスワードを要求されたら、住友製は両方とも「root」、NEC製はID「admin」、PSは初期に入力したものになります。
住友製なら最初の画面に、NEC製なら「情報」「ADSLモデムの状態」とたどれば確認出来ます。
ヤフーBBの場合
一般的な方法では確認出来ませんが、OSがWinXPなら、「コントロールパネル」「ネットワークとインターネット接続」「ネットワーク接続」の順にたどり、「インターネットゲートウェイ」の下にあるアイコンをダブルクリック。下の図の赤枠内が回線の通信能力になります。
ネット接続の概略
データの流れ ↓上り ↑下り
PC............PC
|...............:
(ハブ).........:
|...............:
ルーター・無線
|
モデム
| ←------- ここが回線部分
NTT等の基地局
|
プロバイダー
|
インターネット
|
目的のサーバー
ポイント
光が速い安定といっているのは、回線部分の能力についてです。
回線を光にしたからといって、全体を通した通信が安定する訳ではありません。
また、普段は全体を通して数メガ以下の通信速度です。
回線能力は100Mも必要ありません。数から10Mもあれば十分です。